2025年11月06日
NTTとNEC、5Gエッジコンピューティング基盤で協業を発表 - 自動運転とスマート工場の実現を加速
NTTとNEC、超低遅延エッジネットワークで産業DX加速へ
NTTとNECは6日、次世代5Gネットワークにおけるエッジコンピューティング基盤の共同開発で協業すると発表した。両社は、超低遅延が要求される自動運転車両の制御やスマート工場の自動化システムに対応するため、全国主要都市にエッジデータセンターを展開する計画だ。
1ミリ秒未満の超低遅延を実現
今回の協業では、NTTの5GネットワークインフラとNECのエッジコンピューティングプラットフォーム技術を統合。各エッジ拠点にAI推論処理を実行できる高性能サーバーを配置し、データの往復時間を従来の10分の1以下となる1ミリ秒未満に短縮する。これにより、リアルタイム性が求められる産業用途での活用が可能になる。
2027年度末までに全国50拠点へ展開
NTTの代表取締役社長は「5Gとエッジコンピューティングの融合により、日本の製造業やモビリティ産業の競争力を大きく高めることができる」と述べた。両社は2026年3月までに東京、大阪、名古屋など10都市でサービスを開始し、2027年度末までに全国50拠点への拡大を目指す。
省電力化と環境配慮を両立
また、省電力化にも注力し、再生可能エネルギーを活用したグリーンデータセンター設計を採用。従来型のクラウドデータセンターと比較して、電力消費量を最大40%削減できる見込みだという。自動車メーカーや製造業大手からは既に高い関心が寄せられており、実証実験の参加企業も募集を開始している。